檄!電脳雑戯団

劉秋華さん投稿作品


Behind the live broadcasting
〜 from sentimental Graffiti 〜

  1990年代は個性の細分化が叫ばれてきた時代である。人はいろいろな方向に自己の可能性を見出そうと葛藤を繰り返した。

「じゃあ、最後の曲!」

 それは音楽の業界でも例外ではなかった。自主製作レーベルは乱立し、若者は自己の演奏の腕を磨いて世に出ようと毎夜ライブを

繰り返す。不況の最中にあっても、若者達の志は純粋であり、高くもあった。

 〜♪

「Thank you!」

 そしてそれはライブハウス「黒猫」でも同じだった…。

 

 

「ふう、お疲れ〜♪」

 ステージから控え室に戻る通路の途中で、千恵はバンドのメンバーとがっちりと握手を交わした。

「今日もカッコ良かったぜ!」

 皆汗だくになりながらも、皆満足そうな顔をして控え室へと入った。

「あ、千恵…」

 千恵も入ろうとする。が、そこにマスターが声をかけた。

「客だ。レコスタに待たせてある」

「マスター、男かい?」

 バンドメンバーが軽口を叩く。

「ああ」

「おおおっ、千恵に男っ?」

 その声を一発裏拳で制して、千恵は奥のレコーディングスタジオへと足を向けた。

 

(誰かね…)

 窓の無い扉を開け、中へと入る。

「あっ…」

 そこにいたのは、葵であった。

「久しぶり、千恵。ライブ、盛り上がったね」

「あんた、来てたのかい…」

 扉を閉めながら、千恵はやや驚きの声を上げた。

「うん、たまたま福岡に来たら今日ライブだって言うじゃないか。そこでここに来たらマスターが特別入れてくれたんだ」

「そっか」

 千恵は軽く笑うと、静かに部屋の鍵をかけた。だが、それに葵は気づかない。

「でも、ほんとに久しぶりだね〜」

「半年以上会ってなかったからね…」

 マスターに貰ったジュースを葵はこくりと飲む。

「もう、そんなになるか…」

 千恵は葵の隣の椅子へと腰掛ける。

「葵、最後にあった日のこと、覚えてる…?」

「うん、もちろん…」

 葵は即答した。

「私もだよ…」

 千恵は思い出すように頷くと、葵に顔を近づけた。

「ホテルで朝までHしたっけね」

 あっけらかんと千恵は言う。

「うん…」

 さすがの葵も、面と言われると赤面してしまう。

「あの時は凄かったね…。葵ったら、…」

 顔を覗きこまれて、葵はのけぞる。

「でも、私も気持ち良かったよ…」

 千恵はそう言うと、葵に軽く口付けをした。

「でさ、あの日から私…」

 そして千恵は椅子から立ちあがると、タンクトップをブラごと脱ぎ捨てた。

「葵ともう一度Hがしたかった…」

 葵の視界に、巨乳といっても差し支えの無い千恵のバストが飛びこんでくる。ライブで興奮していたためか、既に乳首は固くなっていた。

「千恵…」

「葵…駄目…?」

 いつもは勝気な千恵が、妙にしおらしく感じられた。

「ううん」

 葵はゆっくりと千恵に近づくと、その体に手を伸ばした。

「葵…」

 微笑む千恵の胸を優しく揉み揉む。大きいが張りのある千恵の胸は葵の手に余るほどだ。

「あっ…」

 暫く胸の感触を楽しむと、葵は指先を乳首に持っていき、そっと摘んで転がした。

「…あぁん…」

 それに反応するかのように、千恵の口から小さな喘ぎ声が漏れる。

「千恵の胸、柔らかいね…」

「胸…好きか?」

 千恵の問いに、葵は愛撫を続けながら頷く。

「じゃ、もっと触って…」

 そう言うと、千恵は胸を両手で下から持ち上げた。唯でさえ大きな胸は、寄せられることで更に大きさを増した。

 葵はその胸の先で愛撫に勃起した乳首に舌を這わせた。

「…ううん…ああっ…」

 千恵が舌の動きに合わせるかのように声を上げる。白い胸は興奮で徐々に赤くなっていく。

 葵はそんな千恵を見ながら乳首を口に含み、わざと音がするように吸った。

 …ちゅっ…ちゅっ…

「ああん…」

 快感に襲われて千恵はたまらず胸に葵の顔を押し付けた。

「…ふっ…うっ…」

 柔肉に鼻と口を塞がれて堪らず葵がうめく。

「あ、ごめん」

 反射的に千恵は力を緩めた。

「ううん、気持ちは良いんだよ。でも、呼吸がね…。何か、天国と地獄がいっぺんにに来たみたいだったよ」

 つい漏れた葵の言葉に、千恵は笑った。

「じゃ、もっと気持ち良くしてあげるな…」

 千恵はそう言うと葵のズボンに手をかけて、一気に降ろした。

「こんなになって、窮屈だったろ…」

 目の前に現れた怒張を、千恵は優しく手で包むと、一度キスをしてからゆっくりとしごき始めた。

 …しゅっ…しゅっ…じゅっ…じゅっ…

「あ、出てきたね…」

 千恵の愛撫に葵のペニスは先端から先走り汁を分泌させる。千恵はそれを嬉しそうに見ながら、ゆっくりと口に含んだ。

「ん…んん…はぁ…」

 とろんとした目で、千恵は美味しそうに葵のペニスをしゃぶる。

「あふん…んふっ…ふんっ…ん…」

 深く前後にストロークしたり、先っぽをちろちろっと舐めたりと、千恵のフェラは続く。

「…うっ…」

 余りの気持ち良さに、つい葵の口から声が漏れる。

「…んふっ…んん…んっ…」

 千恵はその声を聞き、更に快感を与えようとペニスを強く吸う。

「んっ…んぐっ…んっ…んっ…」

「千恵っ…」

 葵の中で射精感が高まり、爆発しかけようとした瞬間、千恵はちゅぽんとペニスを口から離した。

「駄目、まだこれからなんだから」

 焦る葵を余所に、千恵は立ちあがると、黒の皮パンを黒のTバックごと脱いだ。

「葵、見て…」

 立ったまま脚を開いた千恵の股間からは、愛液が一筋の糸のように床へと垂れていった。

「もう、こんなになってるんだ…」

 千恵は愛液を手ですくって葵に見せた。

「ねぇ、そこに仰向けになってくれる?」

 葵は千恵の言う通り、床に敷かれたやや長毛の絨毯の上へと横になる。すると、千恵はゆっくりと葵の上に跨って来た。

「今日は、私が上…」

 そして葵のペニスを手で掴み、自分のヴァギナの入り口に当て、ゆっくりと腰を降ろした。

「…あっ…あっ…うっ…」

 ねっとりとした愛液と内壁の暖かさが葵のペニスを包みこむ。

「あん…葵の…やっぱり太い…」

 葵のペニスを完全に自分の中に収めると、千恵はゆっくりと動き始めた。

「あん…ああん…あっ、あっ、あっ…あっ…」

 千恵は動くたびに大きな嬌声を上げた。ゆっくりだった腰の動きはどんどん速くなる。

「ああん…気持ちいい…いいのっ!あああっ…ああん…」



 葵は目の前で揺れる大きな二つの乳房を下から掴むと、激しく捏ね繰り回した。

「あん…だめっ…そんなにっ…あっ…」

 胸を揉まれて千恵が一段と高い声を出す。二人の股間から溢れ出す愛液はすっかり白く泡立っていた。

「ああんっ…もっと…もっとして…」

 千恵の注文に葵は片手を股間に持っていき、穴の上で皮の捲りあがったクリトリスを摘んだ。

「あっ…そこっ…いいっ…」

 千恵の動きに合わせながら、葵はクリットを激しく擦りたてた。

「ひゃっ…ああん…だめっ…ああっ…ああっ…」

 葵は千恵の動きに負けじと自らも千恵の奥へとペニスを突きたてていく。その際、ふと葵の視線にマイクが目に入った。

(使えるのかな…?)

 葵はあることを思いついて、手を伸ばしてマイクを取ると、スイッチを入れて股間へと持っていった。

 その瞬間…

 ずちゅっ…ずちゅっ…くちゅっ…ずちゅちゅっ…

 部屋に置かれたスピーカーから二人の結合する音が飛び出した。

「あっ…なにっ…あっ…あっ…」

「なにって、千恵のヴァギナから出てる恥ずかしい音だよ」

 ずっちゅ…ずちゅっ…ずちゅっ…

 葵は音が聞こえるように更に腰を動かす。

「やだっ…ああっ…そんなっ…あああっ…」

 千恵は言葉でこそ嫌がってはいるものの、腰の動きを止めることは無かった。

「あっ…あっ…もうっ・・ああああっ…ああっ…ああっ…」

 マイクは千恵の声をも拾う。自分の嬌声を聞き、千恵は終に絶頂を向かえた。

「イクっ!イっちゃう!あっあっああああっー!」

 スピーカーから木霊する大絶叫に、葵もつられるように千恵の中に大量の精を放っていった。

 びゅくっ…びゅくっ…

「あっ…あっ…………」

 千恵は膣内に葵の精を受けて小さく反応したが、すぐに力が抜けたように葵の胸に倒れこんできた。

 よほど気持ちが良かったのか、目からは一筋の涙が流れていた。

 

 

 

 

「ふう、さすがに福岡でももう寒いね…」

 ライブハウスから出てきた二人を、夜の風が包みこむ。

「くしゅっ!」

 汗が冷えたのか、千恵がくしゃみをする。

「あ、寒い?」

 葵はそんな千恵に自分の来ていたパーカーをかけた。

「…ありがと…」

 千恵は恥ずかしそうにしたが、嬉しそうな顔をする。

「あっ、もうこんな時間…」

 ふと腕時計を見て、葵は焦った。

「どうしたの?」

「ごめん、夜行バスの時間が迫ってるから、ここで帰る…ごめん!」

 それだけを言うと、葵は駅の方へと駆け出した。

「葵!上着!」

「千恵にあげるよ!」

 一瞬振り向いて千恵の声に答え、葵は駆け続けた。

 だが彼は知らない。バスの切符こそジーパンのポケットに入っているものの、財布がパーカーに入れっぱなしだということを。

 

END


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